
劣勢にも懸命の声援を送る土佐応援席
土佐、基本の前に徹底すべき「心が伝わる野球」
この試合レポートの前に、筆者の学生時代について少々語らせて頂くことをお許し願いたい。
筆者は亜細亜大学時代、「応援指導部」なる部活に4年間所属していた。入部当時は順調だった。当時3本柱を形成していた4年生は、小池秀雄(元近鉄など)、高津臣吾(元ヤクルト、シカゴ・ホワイトソックスなど。現:BCリーグ新潟)、川尻哲郎(元阪神など)。当然のように春は完全優勝で東都リーグを制覇。そして大学選手権日本一。秋も東都リーグ制覇、神宮大会ベスト4。今振り返れば正直、応援がどうあろうと勝てる陣容だった。
ところが、黄金期を築いた4年生が抜けた翌年以降は苦戦の連続。入れ替え戦こそ回避できたものの、優勝争いには1回たりとも絡むことはできなかった。でもそれは全て応援が足りなかったせい。たとえどんなに点差が離れた試合でも最後の1アウトを採られるまで、選手たちの健闘を祈り、そしてチームの勝利を一途に信じて応援を続ける。周囲から見れば理不尽極まりないと思うかもしれないが、それが「応援する者の鉄則」なのである。
話を試合に戻そう。この秋季大会、土佐のスタンドにはこれまでの大会には見られなかった光景が登場した。いわゆる「学ラン」を着込み、リーダーの演舞に合わせ、「かっとばせ~○○」などといった声と拍手による応援。これは正に「応援団スタイル」そのものである。
「僕の現役時代には応援団があったんです。ただ、昨秋の四国大会では応援がなかったんですよ。そこで、OBから応援団を作ろうという声が上がって、この秋から控えの野球部員が中心にやっています。これも賛否両論なんですけど」と、応援団復活の経緯を話してくれたのは土佐・西内一人監督。とはいえ、父兄の皆さんをしっかりと巻き込んだ統率ぶり、演舞の正確さはとても即席とは思えないほど見事なものである。
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